No-music.No-life

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非日常へ連れてって

良くも悪くも、
正しい道から逸れたり、その道を踏み外したりすることができない私は、
いつまでも、どこまでも、
平坦で平凡で、ありきたりな人生しか歩んでくることができなかった。
 
まあ、
家庭の事情とか、そういった部分ではあまりにも山あり谷ありの苦労を背負ってきたような気はするけれども、
それでも不良になってみたり、堕落してみたり、全てを投げ捨ててしまえる度胸もなかった。
 
根が真面目で、そして身近にいた母親や兄も真面目で、妹だけは時折凄い事をやってのけていたけれど(修学旅行に直前で行かないとか、学校をばっくれたりとか)、
私はどうしても、部活で先輩と折り合いが悪くて行きたくなくても、高校が大嫌いで辛くても、人間関係に悩んで辛くても、
部活も、学校も、仕事もほとんど休むことができずに通い続けた。
 
サボろうと思えばきっとできたのだろう。
だけど、それは自分の中で許されない事であり、「不真面目」な事でもあった。
 
それは大人になっても続いた。
だから夜遊びだとか、オールで遊ぶとか、お酒を飲むとか、悪ふざけをするとか――
そういう青春故のお遊び的な事にも手を出さず、真面目に真面目に生きてきたのだ。
 
元々年の近い人と親しく話せるようになるまでに、非常に時間がかかる人間で、
それは同性、特に異性には偉観なく発揮される人見知りでもあり、勿論私に異性の友人など存在しなかった。
 
というか、友人として付き合いたいと思って仲良くなると、何故か自分が好きになってしまったり、相手から好意を抱かれてしまったりと、上手くいかなかったのである(それは結構未だにあるが)。


そんな私が初めて出会った異性の友人達。
 
ひょんなことをきっかけに出会った彼らは、
初めてのオールや、大勢でくだらないことをするような、そういう「初めて」の経験や感覚をもたらしてくれた。
 
恋愛感情を抱く事のない、全うな友情。
 
男女間の恋愛は成立しない!と思っていた私には、驚きの事実がそこにあった。
 
 
で、結局何を言いたいかっていうと、
何処までも真面目でただ真っすぐなだけだった道の、例えば脇道に逸れてみたりだとか、ちょっと遠回りしてみたりだとか、そういう普通に歩いているだけでは見えてこなかった部分を、見させてくれるきっかけを作ったと思うんだよね。
 
なんていうか、目からうろこっていうか。
上手く言えないけど、凄く貴重な存在だなって思うんだ。本当に。


だから、一度恋愛関係になってしまったり(まあ、私の一方的なものだったけど)すると、友情としては成立しない。
 
それがちょっとだけ悲しかった。
 
 
振られたばっかりのとき、その人と一緒に行った場所の思い出を辿る思い出巡りをしたことがあったけれど、ずっと行ってしまおうかと思っていた場所にひょんなきっかけで行くことができたので、何だかちょっとふっきれた気がするのだ。
 
そこにその人はいないけれど。
だけど、私を非日常に連れて行ってくれる友人という存在は確かにあって、
ちょっと切ないけど、私は久々に心の底から笑えた気がした。
 
その日の出来事は、時間がある時に日記に書こうと思う。
ちょっとした現実逃避だね。
 
都会の喧騒をチャリで巡るのはなかなか楽しかったので。