公立中学1年生の海月（みづき）は、幼馴染に誘われて「飛行クラブ」に入部する。メンバーは、変人部長・神（じん）と野球部を兼部する海星のみ。そのうち、高所平気症の朋（るなるな）、野球嫌いの元野球部員・球児、驚くほどいじわるな戸倉良子という、問題を抱えた部員が集まる。果たして、このでこぼこ部員たちは大空に舞い上がれるのか――。
加納朋子さんの本です。
加納さんと言えば、「モノレールねこ」の作家さん。
この作品がとても感動的だったので、今回ようやく他の本も読んでみようかと。
いやー面白かった面白かった。
なんていうか、海月の苦労を、申し訳ないけど同情しながら笑ってしまった。
カミサマ部長、部長の幼馴染の海星先輩、自分のペースで振り回す幼馴染のジュジュ、高所平気症の美少女・ルナルナ、野球嫌いの球児、意地の悪さでは誰にも負けないイライザ――
「飛行クラブ」という怪しげな部活にひょんなことから入る羽目になった海月の苦労と、青春が一杯詰まった作品でした。
いやーなんていうか、人気者は辛いなあーっていう(笑)
本人はそれに気付いていないけど、やたら頼られたり、振り回されたり、好かれて派閥が起こったりするような子ってクラスに何人かいませんでした？
本人は本人で苦労してるんだろうなーと思いつつ、最後のカミサマ部長との展開にはニンマリとしてしまいました。
空を飛んでみたい――子供の頃、誰もが一度は思う事。
それを実現したいと願う中学生達が、一つの目標に向かって一歩ずつ前進していく様は心地良く、うらやましくもありました。
