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トイレット

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プラモデルオタクのレイ、引きこもりピアニストの兄モーリー、エアギターで自己実現アイデンティティーを保っている大学生の妹リサの三兄弟は、人生は退屈の繰り返しに耐えることだと信じて疑わなかった。しかし、生前母親が日本から呼んだばーちゃんとの日々を過ごす中で、三兄弟の心に少しずつ変化が起こり始める。

出演:アレックス・ハウス/デヴィッド・レンドル/タチアナ・マズラニー/もたいまさこ 他
監督: 荻上直子

先日の平日休みの時に観に行ってきました。
萩上監督の作品は、「めがね」しか観た事がありません。このシリーズものであれば、「プール」も見たのですが、世界観みたいなものは嫌いじゃないなあという程度の感覚で見た訳です。
 
もたいさんのみのメインキャストは全て外国人。
もたいさんはほとんど話をしない役だったので、全編はほぼ英語だけ。
字幕を追いながら観るのは大変だなあ、洋画好きじゃない人間だしなあとか思っていたら、何だか意外にもぐっと来るものがあって、不思議な感覚で見終える事ができました。

堅実に勤めながらも、プラモデルオタクのレイ。あるきっかけからパニック障害になり引きこもっている、ピアニストの兄、モーリー。物事を斜めから見る大学生の妹のリサ。
母親が亡くなり、母親が日本から呼んだばーちゃんとひょんなことから4人と猫のセンセイと一緒に暮らす事になったが――
 
通じる言葉はなくても、ジェスチャーと相手に伝えたいという気持ちがあれば通じ合える事ができるのかもしれない、という事に気づかされました。
 
バラバラになりかけていた兄妹の絆と、それを修復するきっかけを作ったばーちゃんの手作りギョーザ。
 
何も言わず、そっと作った料理を差出し、食べた瞬間にはっとなって一気に食べきってしまったレイとばーちゃんのシーンが好きです。
 
料理というのは、言葉以上に相手に愛情だとかそういうものを伝えられるものなのかも。
 
 
そこかしこに散りばめられた小さな笑いの種。
日本人にとってはもう普通になってしまった「ウォシュレット」が外国人から見たらこんな風に見えているのか!と思うとクスリと笑ってしまいました。
 
映画を見終わった後、トイレに入ってTOTOのウォシュレット付き便座に座った時。
映画の余韻に浸っていた私は、思わずにんまりとしてしまうのでした。
 
 
来月公開の「マザー・ウォーター」では、小林聡美さん、もたいまさこさん、加瀬亮さん、市川実日子さんと、お馴染みのキャストが勢ぞろいしています。
こちらは京都を舞台にしているということで、とても楽しみです。