「できることなら、俺はあの日に帰りたい。帰りたいんだ。帰って女房を…」車いすの老人が語った言葉の真意とは―表題作ほか、時の残酷さと優しさ、そして時空を超えた小さな奇跡と一滴の希望を描く、著者渾身の6篇。
乾ルカさんの本です。
先日読んだデビュー作の完成度の高さも記憶に新しい、
乾ルカさんの最新刊。
あぁ…なんて心地良い余韻の残る短編達なんだろう。
残酷だったり、ホラーテイストだったり、様々な作風を見せてくれる乾さん。
厳しく過酷な現実から、鮮やかに迎えるラスト。
どれもが胸に迫るものがあり、感動的でした。
特に「真夜中の動物園」「へび玉」「夜、あるく」の読後感が良かったです。
乾さんの本を読む度に、どんどん好きになっていきます。
新たな魅力を発見した大満足の一冊でした。
未読の作品にも挑戦したいです!