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新潟少女監禁事件 密室の3364日

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男はなぜ少女を拉致したのか?9年2か月にわたる監禁の全貌とその後の新事実を明かす衝撃のノンフィクション。
新潟地裁から最高裁まで取材し続けた著者が、事件の経緯と男の心理を丹念に追い、監禁事件の真実を炙りだす。文庫化にあたり再取材を重ねて、大幅加筆。

松田美智子さんの本です。
 
ノンフィクションというのは、どんなに残酷な事件が描かれていても、「実際に起こった出来事なのだ」と改めて考えると、救いがなくて読んでいてとても辛くなります。
 
新潟少女監禁事件――
 
当時のニュースで、とてつもないインパクトを残したという印象だけが今でも強くあります。
 
9年2ヶ月。
9歳の女児が、19歳の少女から大人へと変わるまでの間、一人の男の元で監禁されていた――
 
殺されずに親の元へ帰ってきた事。
けれども、失われた9年2ヶ月という時間は、あまりにも大きい。
 
幼い頃の世界というのはとても狭い。
周囲の人間から受ける影響は計りしれず、そんな大事な期間をこのような理不尽な目に遭わなければいけなくなった被害者の、だけど前向きに生きようとする姿に胸が苦しくなりました。
 
そして、このような事件を起こしたにも関わらず、全く悪いと思っていない犯人に、強く憤りを感じます。
 
二度とこのような事件が起こらないことを祈るばかりです。