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占星術殺人事件

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怪事件は、ひとりの画家の遺書から始まった。その内容は、6人の処女から肉体各部をとり、星座に合わせて新しい人体を合成する、というもの。画家は密室で殺された。そして1カ月後には、6人の若い女性が行方不明のあげくバラバラ死体となって…。奇想天外の構想、トリックで名探偵御手洗潔をデビューさせた、衝撃的傑作。




島田荘司さんの本です。

なんと、これがデビュー作なんだそう!
凄すぎる。
デビュー作なのに、ベテラン推理小説作家の晩年の作品か!というくらい、完成度が高いです。

才能がある人っていうのは、本当に存在するんだなあと思わされた作品。

歌野晶午さんが、島田さんに憧れて島田さんの家まで押し掛けたという話は有名ですが、確かにこんな作品を見せつけられたら・・・なんか分かる気がしました(笑)


いや、しかし・・・
推理小説好きだったら、満点をあげたい作品だと思います。

でも、やっぱりヒントを与えられても全然謎解きが出来ない人なので、なかなか読むのに時間がかかりました。
結局細々とだけど、3日くらい読んでいたような・・・。

序盤の占星術の説明で辟易して、そして戦前頃の手記ということで、冒頭から本編に入るまでで物凄く読むのに時間がかかり・・・・諦めようかと思ったくらいでした。

ただ、私は御手洗が好きみたいで(笑)、御手洗が出てきてからは何とか諦めずに読めましたけどね。
それでもかなり分厚いのと、字が小さいのと、そもそも物凄いページ数であることもあって、なかなか進まない。

けれど、少しずつ謎解きがされていくにつれ、気になって結局最後まで読み終わりました。


トリックとしては単純なはずなのに、最後まで全く分からなかったです。
まあ私は全然謎解き出来ない人だからっていうのもありますが。


何作か御手洗シリーズを読んでいますが、助手役というか、フォロー役に回っていた友人の石岡君が、本作では自ら謎を解明しようと動きまわっていることに驚きました。

御手洗が大きな謎を解くという場面に出会っていなかったせいなのかもしれませんが、石岡君もなかなかやるじゃん・・・!と思いつつ、ほぼ的外れな推理だったりして、何だか可愛そうでした。


このシリーズ、推理小説が苦手な人でも楽しめると思います。
私がそうなので!ぜひ。