No-music.No-life

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私は、妊婦ではありません!

先日、妊婦と間違えられた。

生涯、2回目のことである。


1回目は、太っていたピークの時。
これは分かる。
確かに「妊娠してぽっちゃりとしてきた妊婦さん」という風情であった。

着られる服がなくなった私は、ワンピースを着るしか選択肢がなかったのだ。

故に、マタニティドレスのように見えたのだろう。

「もしかして、おめでた?」

「違います!太っただけです!」

と言い返すと、気まずそうに相手は笑った。




そして先日のことである。

母と平日夕方に近所のスーパーに買い物に行った時だ。
母の知人が偶然そのスーパーに来ており、私はその時もゆったりとしたワンピースを着ていた。

風の強い日だった。

母の知人は、「もしかして・・・」という言葉と共にジェスチャーで母に示してみせた。

自分のお腹のあたりを、円状になでるように。
膨らんだお腹をなでるようにしたのだ。

「違う違う(笑)」

母は笑って返した。
私はそのときは気づかなかったのだが、後から言われて憤慨した。

「風でお腹が膨らんでいるように見えたんじゃないの?」

それにしたって・・!

あのピークの時に比べたら、10キロ近くやせたはずなのにー!!!




いや、分かっている。
中学くらいのときから、既に私はお腹に肉がつく体質(?)であると自覚していたのだ。

一見普通に見えているのが災いしたのか、「お腹がメタボだから」と言っても信じてもらえない。

水着になることはないし、お腹を出したファッションなど出来ないので、こればっかりは見てもらわなければ分からないだろう。
しかし進んで見せられるお腹ではないわけで。
というか、見せたくないわけで。

隠れ肥満なのかしらん。




そして今日の仕事帰りの電車の中での出来事である。

道のり長い道中だが、地元に近づくにつれて乗客は必然的に減っていくので、ある程度すると座れる機会が巡ってくる。

だが、途中から乗ってきた人の目の前に座っていた人ばかりが降りて、私の前にいる人がなかなか降りない。

さっきもすぐ隣の人が降りて、私の後から乗ってきた人がその席に座っていた。
なかなかタイミングが悪いものである。

私はまあ仕方がないか、というように諦めてたちながら本を読んでいた。

すると、

トントントン

と、誰かに持っていたバッグを軽く叩かれてそちらに顔を向けると、さっきまで隣に立っていた人がおもむろに立ち上がり、ジェスチャーで「どうぞ」と示すではないか。

私は「え?私ですか?」という混乱から、「あ、すいません・・・」と恐縮しながら、席に座った。

しかし座ってみて気づいたが、なぜ私は席を譲られたのだろうか?という疑問が頭をもたげてくる。

確かに周囲に、子供をつれた母親だとか、年配の方はいなかった。
しかし私は一応その周囲の人よりは若かったし(サラリーマンが多い)、具合が悪そうにもしていなかったはずだ。

じゃあ、何でだ?

まさか・・・

また、妊婦と間違われたのか?!

そう思うと、いよいよそうとしか思えなくなってくる。
くしくも、今日もワンピースを着ていたのである!


この人の、単なる親切なのかもしれない。
また、実際はそんなことがないのだが、具合が悪そうにでも見えたのかもしれない。

でも・・・やっぱり妊婦疑惑が濃厚である。


ああっ!(←地団駄踏んじゃうよ)

ダイエットしなくちゃ!
もうすぐ夏だし!

ひねくれてるから、人の親切すら疑ってしまうよ。
もう少し素直に人の優しさを受け止められる人間になりたいよね。

人間だもの。