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子どもたちは夜と遊ぶ(下) <文庫版>

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交わることのない、2人の想い。切ない終わりがやってくる。
「僕は恐ろしい。今こそ、君に会うべきなんだろう」

「浅葱、もう少しで会える」『i』は冷酷に2人のゲームを進めていく。浅葱は狐塚や月子を傷つけることに苦しみながら、兄との再会のためにまた、人を殺さなければならない――。一方通行の片思いが目覚めさせた殺人鬼『i』の正体が明らかになる。大人になりきれない彼らを待つ、あまりに残酷な結末とは。

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辻村深月さんの本です。

ああ、不覚にも泣きそうになりました。
3回目なのに、今度は前回とは違う場面で。

辻村作品といえば、上下巻のうち、断然下巻をオススメしたい。

上巻で時に細かすぎるのでは?と思う程、丁寧に年密に描かれる人物描写、ほんの些細な描写の一つだって見逃してはいけません。

下巻で一気にきます。

謎解き、意外な結末、あれとこれが・・ここに繋がっていたんだ!という驚き。


3回目で、結末がわかっているはずなのに、やっぱりどうしても理解出来ない部分が多いんです。

明確な答えが描かれているわけじゃないし、自分の理解力もないから・・。

例えば、最後の月子と恭司の中に出てくる彼は、一体どちらの「彼」だったのか、とか。

僕のメジャースプーンでは、月子と恭司が出てきますが、ならば月子は、あの時の「彼」が一体誰だったかを思い出したりしているのだろうか?とか。

気になることは多いし、だからこそ何度読んでも楽しめるのでしょう。

ああ、もう今年読みすぎましたけど、来年また何度も読むことは目に見えてます。
今度はまた、時間を置いて読み直します。


あと、下巻の加筆は志乃が月子からもらったペンの描写ですよね。
それ以外は全く分からない・・。まだまだです。