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百万円と苦虫女

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百万円貯まったら出て行きます!


短大を卒業後、就職もできずフリーター生活を送る鈴子。ひょんな事件から家族の元を離れ、100万円を貯めるごとに引越しを繰り返す生活を始める。様々な人との出会いを通じ、鈴子は少しずつ人の心の温かさに触れて成長していく―

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出演:蒼井優/森山未来/ピエール瀧/竹財輝之助/斉藤隆成
脚本・監督:タナダユキ
主題歌:原田郁子

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遅ればせながら、8/2(土)にシネセゾン渋谷まで観に行って参りました。
大分前に前売りを買っていたので、特典と引き換えに。

なかなか良い席で見る事が出来たのですが、それにしても映画を観ているとお腹が痛くなってくるのには参ります。
前回のDIVE!!の時もそうだったけど、集中して観てられない・・。

今回は、蒼井優の久しぶりの主演作品ということで、とっても楽しみにしておりました。
有名になって、しかも演技力も高く評価されているのに、ニライカナイからの手紙以来の主演作らしいです。
脇役であれだけ存在感を出しているのだから、さぞかし主演作は素晴らしいだろうと思っていたのでした・・
が、あれ?この映画って・・

蒼井優の映画、というより・・森山未来の映画・・?

そんな風に思ったのは、私だけでしたでしょうか?


いつも苦虫を噛み潰したような顔をしている主人公の鈴子は、ひょんなことから事件に巻き込まれ「前科者」になってしまう。
それが原因で家にいづらくなってしまった鈴子は、百万円が溜まる度に海の家、桃農家、街へと転々としながら誰も自分を知らない所で生活していこうと決心する。

海の家でのバイト、桃農園でのバイト、都会から程近い街でのバイト・・
そんな生活の中で、しかし何処に行っても鈴子の居場所はない。

街のバイト先で出会った男の子と恋仲になるのだが、ひょんな事からすれ違い―


中盤では、とにかく桃農家での田舎の人役が、やけにリアルなピエール瀧の存在感に圧倒。
しかし後半は、もう完全に森山未来なのです!

鈴子のバイト先の男の子という設定の森山氏なのですが、とにかくそのがむしゃらさとか、真っ直ぐさ・・鈴子に思いを伝える時の、ちょっと不器用な感じと照れ具合は、まるで自分が鈴子になっているかのように錯覚したくなるほど・・良いです。

森山氏は、こんなに存在感がある俳優なんだなあと!
この映画で魅力を再発見しました。

というか、萌えました(笑)


そこであれ?と思ったのが、蒼井優なのです。
私は蒼井優が大好きだし、どんな脇役を演じていてもその際立つ存在感は秀逸だったと思うのです。

でもこの映画の鈴子という役は、蒼井優が演じることが前提で作られた役なんですってね。
だからこそ、自然だし「ああ、こういう女の子っているよなあ」と思わせるものはあったのです。

だけど何だろう。
脚本の中途半端さも相まって、蒼井優の存在が何処か薄ぼんやりしていたのは私の気のせいだったでしょうか。

そして、リアルに貧乏生活を送っている私から見ると・・あれだけのバイトを掛け持ちしているとは言え、たったの数ヶ月の短期バイト生活で、果たしてすぐに百万円が溜まるものなのでしょうか?という小さな疑問から、夏という設定の割にやけに涼しげな鈴子(長袖をさらりと着ていたり)に違和感もあって、だからリアルさがあまり感じられなかったのかもしれません。

同時に展開する鈴子の弟の物語が、いじめという設定なので。。さらりと描かれていたのも逆に消化不良感があって。
鈴子に感化されて、前向きに生きる事を決めた弟が、そのあとどうなったのかがわからないのも少し残念であります。


うーん、期待し過ぎていたのでしょうか。
凄く些細な所なんだけど、リアリティがとても薄かった気がします。
あ、でも映画にそれを求めてはいけないのかもしれないけれど。


だけど、蒼井優はやっぱり絵になりますね。
どんな表情をしていても、ほんの小さな仕草すらも、やっぱり見ていて惹き付けられる。

もっともっと、蒼井優を丁寧にしかも最大限に魅力的に魅せてくれる監督を求みます。

やっぱり岩井俊二監督ですかね。
花とアリスやリリィシュシュでの蒼井優の存在感は、秀逸です。

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と、文句ダラダラと言ってますが、恐らく物凄く期待をしていたせいなのだと思います。
そこそこ楽しみにしていたという人なら、楽しめたと思うし、ヤフーの映画レビューは高得点多いですしね。

でも、もう一回森山未来に萌えたくて結局DVDが出たら買うんだろうな、と思うのでした。