圧倒的な力で、音楽シーンを駆け上がっていく人間がいる。限界が見えて、少しずつ忘れ去られる人間がいる。いつまでも同じ風は吹かない。だからトップもベテランも新人も、つねに悩み、走り続ける。頂点と奈落が隣り合わせのシビアな世界で生きる、10組の青春群像。
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豊島ミホさんの最新刊。
期待と不安が半分って所でした。
最近の豊島さんの発刊ペースの早さは嬉しいのだけれど、どうにも内容が似たりよったり感がぬぐえなかったのです。
最近の豊島さんの発刊ペースの早さは嬉しいのだけれど、どうにも内容が似たりよったり感がぬぐえなかったのです。
けれども、前回読んだ花が咲く頃いた君とは久々にぐっときた一冊でしたし、今回は何より・・音楽を生業とするアーティスト達の話だと言うので、実は密かに期待していたりもしました。
裏表紙に、1位から10位の音楽ランキングが掲載されているのも面白く、それぞれが微妙にリンクしている話というのも好きです。
豊島さんは私とかなり音楽趣味が似ているので、「これはこのバンドをイメージしてるのかな?」とニヤリとしてしまう部分も結構ありました。
第1位:伊藤ありさ「end of forever」/あたしはいい子 第2位:相葉ミリ「brilliant tomorrow」/ぜんぶあげる、なんでもあげる 第3位:スモール・ロンドン「雪が僕らに踏みしめられてた」/話があるよ 第4位:コンペイトウスパーク「MAGIC!」/楽園が聞こえる 第5位:シュガフル「あなただけ21」/きらめくさだめ 第6位:浅田真樹「最後のドア」/きたない涙 第7位:英恂子「揺籠」/ピクニック 第8位:ウィンド・オア・ソングス「オリオンの向こう」/永遠でなくもないだろう 第9位:アライブ・オン・ザ・エッジ「君の声だけ」/ラストシングル 第10位:沼倉雄介「ラブソング」/絶望ソング大全集
何となく現実のアーティストと姿を重ねながら読んでいました。
私はやっぱりバンドが好きなので、スモール・ロンドンの歌がどういうものかが気になったし、一度ブレイクしても売れなくなってしまい解散に追い込まれてしまったアライブ・オン・ザ・エッジの話は、何だか色々考えながら読んでしまいました。
今回は40代とか30代とかの主人公もいたけれど、これも多分想像して書いているんだろうな・・という域が抜け出せていない気がしました。
ただ、初期の頃に書いてたこともあったけれど、こういう路線も悪くないと思います。
若い主人公だけじゃなくって、色々な年代の主人公の話を書いてみるっていうのも今後、ありなんじゃないかなあと、お前何様だよ!と突っ込まれるでありましょうが、思ったりしました。
ただ、初期の頃に書いてたこともあったけれど、こういう路線も悪くないと思います。
若い主人公だけじゃなくって、色々な年代の主人公の話を書いてみるっていうのも今後、ありなんじゃないかなあと、お前何様だよ!と突っ込まれるでありましょうが、思ったりしました。