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淋しい狩人

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東京下町、荒川土手下にある小さな共同ビルの一階に店を構える田辺書店。店主のイワさんと孫の稔で切り盛りするごくありふれた古書店だ。しかし、この本屋を舞台に様々な事件が繰り広げられる。平凡なOLが電車の網棚から手にした本に挾まれていた名刺。父親の遺品の中から出てきた数百冊の同じ本。本をきっかけに起こる謎をイワさんと稔が解いていく。ブッキッシュな連作短編集。

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宮部みゆきさんの本です。

本好きにはたまらない!古本屋を舞台にした短編集です。

現代モノでは、宮部さんの短編を読んだのは初めてかも(記憶違いがなければ)。
読んで見て思ったのは、宮部さんは長編の方がいいなあという事でしょうか。

決して悪くはないし、読みやすい事に間違いはないのですが、少しばかり展開が急に思えて、物足りなさもあったり。

但し、店長のイワさんと孫の稔君のやりとりはなかなか面白いです。

一見ほのぼのとした話なのに、実は深いし重い内容だったりするというギャップが良かったです。

こんな古本屋があったら、行きたいなあと思います。

それにしても、稔君が高校生の割には子どもっぽい気がしました。
けれども後半に行くにつれて、それは思い違いだったなあと思いましたけどね。