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100冊読破記念~2008年に読んで良かった本ベスト10~その壱

よく数えてみたら、99冊目でした。
まだ100冊行ってないじゃないか!(ショック!)

明日以降に控えている本

青山七恵【やさしいため息】
山崎ナオコーラ【論理と感性は相反しない】
宮部みゆき【日暮らし(上)・(下)】
森博嗣φは壊れたね石田衣良【5年3組リョウタ組】

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気を取り直して・・今年読んだ99冊の中で、ベスト10なるものをやってみようじゃないかと思いましてね。
読んだ割に、微妙だった作品が多かったみたいです。
意外と少ない。

今年初めて読んだ作家さんで一番はまってしまったのが、辻村深月さんでした。
あとは、有名どころの宮部みゆきさん、東野圭吾さんの作品は面白かったな!

さて行って見ましょう。

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第10位:月曜の朝、ぼくたちは/井伏洋介


大学のゼミ仲間7人が、30歳を目前にして再会を果たした。しかし、再会は楽しいものではなく、それぞれ人生の転機に苦しむ姿を目の当たりにするだけだった―

デビュー作ですから、初めて知った作家さんでありますが・・
この本を知ったきっかけは、書店でタイトルと装丁が気になっていて、メモってたんですね。
タイトルからして、若者の青春群像劇か何かだと勘違いしていたのです。

そうしたら、全然違う。
いい意味で期待を裏切られて、そしてとても物語の内容に惹きつけられました。

多分、これからの未来、この物語の主人公達と同じように人生の転機が訪れるのでしょう。
旧友達と自分を比較して、自分は勝っている間違っていないと思ったり、自分なんてと卑下することもあるのかもしれません。

そんな等身大の登場人物達の感情が、流れるように読み手に伝わってくる物語でした。

ぜひ一度読んでみて下さい。


第9位:月のころはさらなり/井口ひろみ


「母さん。あの後、父さんをどうしたの」母に連れられ田舎の古びた庵にやってきた悟が出会ったのは、不思議な力を持つ美少女と生意気な少年。村の禁足地にあるというこの庵の役割とは? そして、殴りつけたまま家に残してきた悟の父の消息は―?

宮部みゆきさん推薦の一作、という事とタイトルに惹かれて読んだ一冊でした。

宮部さん=ミステリというイメージが私の中であって、故にこの話もミステリなんだろうなと思った事が勘違いだったのです。

田舎の小さな町が舞台。不思議な力と不思議な美少女。母はどうしてそんな場所にやってきたのか・・

投げかけられる数々の不思議な出来事が、きっと最後に何か真相があるはずだ・・と読み手に(いや、私だから勘違いしたのかもしらんが)思わせてしまう。
けれども最後、「なんだよー!笑」とニヤリとさせられてしまいます。

登場人物が魅力的なのも推薦理由の一つになっています。
お薦めですよ!


第8位:別冊 図書館戦争I/有川浩


図書館戦争』スピンアウト・別冊シリーズ第一弾!武闘派バカップル恋人期間の紆余曲折アソート!

これは・・私が図書館戦争を好きだとようやく認めた作品でありました(笑)
初めて図書館シリーズを読んだ時は、読みづらいなあと思っていた人間が・・最後の最後でこのどんでん返しですよ。

ベタ甘恋愛と本を守る為に戦うというありえないコラボ的展開。
それがこの別冊では、恋愛要素を重点的に書いているので・・読んでいてニヤニヤ笑いが止まりませんでした。

IIが楽しみです。



大学4年の僕(たっくん)が彼女(マユ)に出会ったのは、代打出場の合コンの席。
やがて二人は付き合うようになり、夏休み、クリスマス、学生時代最後の年を共に過ごした。
マユたのために東京の大企業を蹴って地元静岡の会社に就職したたっくん。
ところがいきなり、東京勤務を命じられてしまう。
週末だけの長距離恋愛になってしまい、いつしかふたりに隙間が生じていって―

新聞の書評で「売れに売れ続けている」と書かれていたこの作品。
気になって図書館で借りて読んで見たのですが、最後の二行に「え?!」となったのは私だけではないでしょう。

元々、現実世界では騙されないのですが、ミステリ小説のトリックにまんまと騙されちゃう私には、一度読んだだけでは全く理解できていなかったのです。

読み終えてすぐにネットでネタバレ検索して解読して・・

「そういうことだったのかー!女って怖ぇー!」
(↑注:私も女ですけど・笑)

と思った作品でした。
これは映像化不可能ですよね。小説という世界を完全に利用している。
恐るべしです。

ただ、乾さんの他の作品を幾つか読んでいるのですが、私はあまり相性がよくないのかもしれません・・。
初めて乾さんを読むのなら、ぜひにこの本をお薦め致します。


第6位:ぼんくら(上)・(下)


「殺し屋が来て、兄さんを殺してしまったんです」―江戸・深川の鉄瓶長屋で八百屋の太助が殺された。その後、評判の良かった差配人が姿を消し、三つの家族も次々と失踪してしまった。いったい、この長屋には何が起きているのか。ぼんくらな同心・平四郎が動き始めた。


時代小説が苦手な私が、読んでいてこんなに面白いと思ったのはこの作品が初めてだったかもしれません。
宮部さんの時代小説を幾つか読みましたが、一番にこのシリーズが面白かったです(現時点で)。

やる気のない同心・井筒平四郎と、頭の切れる少年弓之助の名(迷?)コンビが繰り広げる事件解決へのやりとりというか、とにかくキャラクターが良いのです。

今日は続篇の「日暮らし」を借りてきたので、読むのが楽しみだったりします。


弐へつづく・・