No-music.No-life

ヤフーblogから移行しました。

夕凪の街桜の国

イメージ 1

生きとってくれてありがとう。広島―ふたつの時代に生きるふたりの女性を通して、いま、生きる喜びを痛感する。各メディアから絶賛された感動の物語。こうの史代原作コミック『夕凪の街桜の国』の映画版ノベライズ-

---

今年初の読書は、気になっていたこの話。

元々は漫画が原作なんですよね。
映画化して、麻生久美子が賞を取ってましたよね。

映画は気になっていたのですが、結局見ないまま終わってしまったのでノベライズ本を図書館で見つけて読んでみました。

---

戦争なんて、50年以上経った今ほとんど経験している人がいなくなってしまった。
まして、原爆の被害にあった人など周りにはいないから、遠い遠い話のような気がしていた。

だから、被爆しそのまま死んでしまった人や、被爆後何十年も経って症状が表れて死んでしまう人、その後の残された家族、尚も残る差別や偏見・・

そういったものが、一気に押し寄せてくる話だった。

物語は、実際に被爆し父と妹を原爆で失った女性の視点と、その女性の実の弟の子供の女性の視点から語られる。

現代女性は、実際に被爆をしたわけではない。
まして原爆はおろか、戦争自体が遠い話である。

しかし、母が被爆者であり、目の前で血を吐いて倒れた母の記憶は鮮明に残っており、また弟が被爆者の子供であるという偏見から、結婚を考えている女性の親から反対されている・・という事実があった。


映画のノベライズなので、漫画に比べたら訴えるものは少ないと思う。
けれど、漫画と映画も見たいと思わされた本でした。

---

ただ・・2箇所も印刷ミスを発見。

人名が「久子と久子」みたいになってるし、主人公の名前が間違ってるし・・
もうちょっとちゃんと調べてから印刷しろよ!
とツッコミたくなりました(苦笑)