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クワイエットルームにようこそ

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ある時、目覚めたら見知らぬ白い部屋にいた-


クワイエットルーム
そこは、女子だけの閉鎖病棟保護室

明日香は、どうしてここにいるのか全く記憶がない。
見知らぬ場所、見知らぬ人たち・・一体どうしたら元の日常に戻れるのか?

非日常な空間に隔離され、様々な問題を抱えた人たちと出会ううちに明日香の中で何かが変わっていく-

そして、全ての記憶が蘇り、ここに来た本当の理由が突きつけられて-

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監督:松尾スズキ
出演:内田有紀/宮藤管九郎/蒼井優/りょう/妻夫木聡/大竹しのぶ 他
2007年

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蒼井優が出ていたので、気になっていた映画でした。

いつものふんわりとした女の子の面影のないドレットヘアー?に、きつめのメイク。
蒼井優の新境地を見ることが出来ます。

そして、松尾スズキが監督だし、クドカンは出てるし、面白い話なんだろう・・と何の知識もなく私は映画を観ました。

いやいや・・深いぞ、これは。

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まず、何らかの出来事を経て閉鎖病棟に送られた主人公明日香。

全くどうして自分がこんなところにいなければいけないのかが理解出来ない。

何しろ、記憶がすっぱりと抜け落ちているのだ。

仕事も行き詰ってはいたが、フリーライターとして毎日忙しく過ごしていたし、恋人とは最近すれ違い気味ではあったが・・それでも普通の人生を送っていたはずだった。

しかし、目が覚めると見知らぬ白い部屋で拘束されていたのだ。

そこには、冷徹な看護士の江口を始め、食べたくても食べられないというミキや、過食症の西野、頭をちりちりに燃やして熱い熱いと叫ぶ患者や、ほとんど食べずに30キロ台しかないという患者など・・様々な人々がいた。

信頼のおけるミキや、栗田さんとの出会いも少しずつ明日香を変えていく・・

しかし、突然に自分がどうしてここにくるに至ったのかを知ることになって-

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細部には、笑いの要素は確かに詰まっていた。
前半部分には、重い内容なのにも関わらず、結構笑えたりする部分もあってあ、意外と大丈夫かも・・なんて思っていたら、後半からはどんどん内容が濃くなってくる。

明日香がどうしてクワイエットルームに運ばれてきたのか、その事実を少しずつ知るたびに見ていて辛いような部分もある。

大量の睡眠薬を、胃洗浄で吐き出すシーンだとか。

とにかく、内田有紀の体当たりの演技が凄い。
顔中ゲロまみれ、とかそういう状態なのに、見事に演じている。

また、謎の多いミキ。
ミキの食べたくても食べられない本当の理由・・

そして、そんなミキを「化け物!」と言って突き飛ばす明日香・・

先に退院したはずの栗田さんが、ラストの方で再び病院に運ばれるのも切ない。


何だか上手く言えない。
けれど、とてもとても、深い映画だった。

一筋縄ではいかない、それだけしか言えない。

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あと、何気に豪華メンツです。

ハリセンボンが出てたり、塚本晋也監督(悪夢探偵のイメージが強くてどうもインパクトがありすぎた・・)とか、庵野秀明監督とか・・

でも、蒼井優の新境地の役を見る価値はあります。

最近かなりほっそりしたから心配していたけれど、役作りしていたのかもしれません。
かなり細いわ・・