No-music.No-life

ヤフーblogから移行しました。

送別会と夏の思い出と。

ふとした瞬間だった。

友人が発した言葉に、どれだけ過剰に反応したことだろう。

お酒を飲んでいてよかった。
動揺している顔を見られるのは嫌だった。


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さて、ドラムの友人が留学する日が近づいて参りました。
という訳で、今日は仕事帰りに池袋で送別会が開かれました。

しかし7時からなのに私とギターの友人しか来ないってどういうことだ!

40分遅れで残りのメンツがやってきて、最後の1人に至っては9時過ぎても来なかった。

私は終電が23時代なので、9時過ぎには帰る事になって・・バタバタした訳の分からないものになってしまった。

まあともかく、彼なら向こうでもうまくやっていけるだろう。
心から応援しているよ。


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友人同士の会話。
何となく耳を傾けていた。

「私と初めて会った時ってどう思った?」

そんな話題の中で、ふと友人が言った。

「あの時の事を、俺とTで話してるけどあれはなかったよなあって・・笑」


瞬間、私の心臓はドキンと大きく跳ね上がる。


・・私達の事情を知ってかそうでないのかは分からないが、彼は絶対に昔から仲の良い関係であるあの人の名前を出さない。
会話の中でも、過去の話をするときも・・

多分気を遣っているのだろう。

しかし、たまたま今日は酒も入り饒舌になっていたせいだろう。

さりげなく、あの人の名前が出てきたのだ。


そして、思い出話の中でもう3年も前になる花火大会に行った日の事を話していた。

皆は「そんな昔の事ほとんど覚えてないや」と笑いあっていた。

でも、私は未だにその思い出にすがりついている。

証拠に、今でも鮮やかにあの時の記憶は蘇ってくるのだ。

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それにしても終電を気にしながら飲むのってつまらないですねぇ。
せっかく飲めると思ったのに、結局1杯しか飲んでないし(泣)
ご飯もあんまり食べてないのが悔しい。

何とか終電に間に合ったけど、意外にローカル線のくせに終電のせいか座席は埋まっていた。

不思議(笑)

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あの花火大会の日の後、1人遅れてきたあの人と合流した。

それから・・自分の気持ちを伝えたのだ。

きっと喜んでくれるはずだと思っていた期待は、裏切られてしまったのだけど。


なぜなら私が好きになってしまったと告白した時、彼はとても複雑な顔をしていたからだ。
そして、とても悲しそうに笑っていた。


あの時の事は、胸に秘めたまままだ私の記憶に残っていて、しかし記憶というものは一体いつまで残っているものなのだろうか?と妙な不安が頭を掠める。



終わってしまった私達の関係。

恋人にもなれず、友人にも戻れず、ただの知り合いにもなれなくて・・
一方通行で終わってしまった今年の誕生日メールも、やり場をなくしたまま携帯に残り続ける。

その一方で、今日の主役の彼とは今までとなんら変わらずに友情が続いているのだ。

当たり前の事なのに、酷く胸が苦しい。


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「T君は元気にしてるの?」


そんな事を聞けたら、どれだけ良いだろう。

さりげなく聞いてみようか・・何度も思った。

だけど、勇気がなかった。
暗黙の了解のように決して名前が出ることはなかったし、出してはいけないと思った。

でも、本当は今でも気になる。


元気でやっているのだろうか?
彼女とは続いているんだろうか?
病気は大丈夫だろうか?
仕事にはもう慣れたのだろうか?


聞きたい事は山のようにある。

だって私の中の記憶では、あの頃の姿しか思い浮かばない。

そしてそれすらももう鮮明には思い出せやしない。


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「まだ、T君のこと・・好き?」


ふと、私とあの人の出会うきっかけを作ってくれた友人がそんな事を問うてきた。

私は否定も肯定も出来ず、「そんなこと聞かないで」とゆがんだ顔をして彼女に言った。


気付いたら考えているような、そんな時期は過ぎた。
夢にもほとんど出てこなくなった(元々出てくる回数は少なかった)し、夢で泣いたりしなくなった。

胸がしめつけられるような気持ちも、落ち着いてきた・・

それなのに、今日みたいな事で私は動揺を隠し切れない。


ならば私は、まだあの人を忘れられていないのだろうか?


・・答えは出ない。