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大人?子供?大学生って、何?

私にとって、大学生というのは憧れであり、また嫉妬の対象でもある。

と、何故いきなりそんなことを書くのか?と問われるとよく分からない。
常々胸に抱えてきたものだったので、何となく書こうと思っただけなので。

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私の学歴は、高校で終わっている。

はっきり言って自分を最下位だと思ってしまうあたり、素敵な高校生活を送れたはずもなく。
ただ資格が取りたい!と入った商業科のある高校。

頭は良くもなく、悪すぎる事もなく。
並の高校であった。

そのせいか、大学進学率は10%程度にも満たなかったのではないだろうか?

商業科で取得した資格を活かし、就職する就職組(20%)
商業科だったにも関わらず、全く別の事を学ぼうとする専門学校進学組(30%)
商業科で学んだことを更に深く勉強しようと商業専門学校へと進学する組(20%)
就職も進学もしない、フリーターかニート組(10%)

割合おかしいね。はい。

でも、大体そういう割合で専門進学組が一番多かったのだ。

大学に進学する人の方が珍しい位で。

普通科ではもう少し割合は高かったのだろうけれど、うちの高校のような商業科では所詮その程度だった。

大学に行く方が珍しい。
だからこそ、私の周りの高校の同級生もほとんどが専門か就職組で。

地元の友達が割と大学進学組だったので、それに対しても何故か劣等感を抱いたりして。

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そもそも、昔から将来は大学に行って~なんていう想像が出来なかった。

何故だろうと思ったら、まず勉強が嫌いだということ。

大して頭も良くない自分。
努力してようやく人並み程度に出来る位で、頭の良い奴が本気で勉強したら、すんなりと負けてしまうような。
そんなレベルなのだ。

高校まではいいけど、また4年間勉強するなんてありえない。
そんな風に考えていた気がする。

それと最大の理由として、家計が苦しかった事が大きい。

中学の私立受験も、私の時は一番家庭がごたついていて出来なかった位だし。

高校入学前の中3の時点で、「高校を卒業したら就職する!」と決めていて、推薦入試の面接で「何故この高校を選んだのか?」という問いかけに、「資格を沢山取って、就職を有利にしたい」と自信を持って答えた記憶がある。

だからこそ、次第に大学生に憧れとねたみにも似た嫉妬の感情がわきあがるのを感じていた。


かと言って、自分で学費を稼いでまで行きたい場所でもない。
でも、一度行ってみたい。
そんな矛盾を抱えたまま、今の今まで来た。

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高校を卒業し、19歳の時。

中学のクラス会が久々に開かれた。

時は土曜日。
私は出勤の日。

クラス会の始まる時間は18時。
仕事を終えて向かうとなると、間に合わない。

一人遅れて行くと、既に会は始まっていて。

中学の同級生は、ほとんど大学進学組。
就職組は、私を含めても数人しかいなかった。

その時感じた劣等感。

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毎日の仕事に嫌気がさしはじめ、社会の厳しさに耐えている頃。

大学生の友達は皆楽しそう。

少なくとも私から見たら、何だかんだ不満を言いつつも楽しそうにしか見えなかった。

一人暮らし。自由な時間。バイト。コンパ。サークル。学園祭。卒論・・退屈で面倒くさいという授業にも話を聞く側としては、楽しそうと思ってしまって。

私が働いている間に、大学生は沢山の楽しみを味わっていた訳で。


何より許せない事は、大学に行かせてもらったにも関わらず中退してしまう子。

大学生なんて、授業もロクに受けないで遊び歩いてるんだろう?という悪い印象が強くなって。

ちゃんと勉強をしていた子もいたけど、そんなの稀な話?

もし自分が大学生だったら、授業はちゃんと受けていたのかな?


そもそも、大学生って何?

学生?
大人?
子供?

社会人でもなく、子供でもなく、何だか中途半端な位置。

なのに、学割があったり何だかずるい。

10代から働いている就職組には何の特典もないのにな。
大学生なんて・・大学生なんて・・

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今は元大学生だった同級生も就職したりして、少しずつ社会に慣れているように思う。

だけど、10代の時は同じ年齢であるにも関わらず、あんなに差を感じたのはなんだろう?


社会の波にもまれて、若さを失い社会人としてのマナーを身に付けて行く自分。
それとは反対に、まだ社会の厳しさを知らずのんびりと日々を過ごしているように見えた大学生。

あれほどまでに、社会人と大学生という存在は対極にあると感じたあの頃。

ゆるく、マイペースに、自分の好きなことばかりを出来て、社会の制約もなくて・・

何だかうらやましかった。

私の知らない世界。
憧れの大学生活。

一人だけ、話の輪に入れない事の切なさ。。

比べて、私って何?

そう思っていた。

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大学生と話が合わないのは、決定的な意識の違いだと思った。

社会人としてある程度世間の厳しさを知っている自分と、まだ社会の波にもまれる前の大学生とは、考え方が違うのだ。

だから仕事の悩みを打ち明けたところで、的確なアドバイスなど期待をしてはいけなかった。

そこで生まれる嫉妬と劣等感。

大学生より4年早く社会人になった自分は、知識や経験と引き換えに若さや青春の思い出を失ったように思えてならない。

それでいて、のうのうと暮らしている一部の大学生が無事就職すると、高卒よりも高い給与がもらえるのだ。

こんな馬鹿げた世の中ってあるか。

あるけどさ。

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ねたみと、憧れと。

転職活動の中で、励みになった言葉がある。

「就活してる大学生の事を考えたら、それくらい普通だよ」

私はご存知の通り、40社近く受けて落ちている(普通じゃないと思う)。

しかし、世の就活中の大学生も相当落ちているのだ。
多分。

それでもめげずに活動を続けて、ちゃんと内定を取っている人が多いのが凄い。

そのパワーは一体何処から来るのか?

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春。

初々しいリクルートスーツを着た就活中の大学生や、卒業し新社会人となった元・大学生の姿を見かける機会が増えた。

何でかな。

あんなにねたましく思っていた大学生を、何故か応援したくなる自分がいるのだ。


何でだろう?
何でかな。

大学生って、やっぱり凄いかも。