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潔く柔く[1]

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由麻は通学をする際の満員電車で痴漢に悩まされている。同級生のスワは由麻を守るためにわざわざ早起きをして一緒に通学をしてくれることになり、次第に二人は交際を始める。しかし、由麻は同じ電車に乗車する生物教師・梶間が気になるようになり-(ACT1)


いくえみ綾さんの連載漫画です。

ようやく望月花梨さん以外の漫画家の紹介を書きます(笑)
このいくえみさんという人は、望月さんと同様不思議な余韻を残す話を描く人だと思います。

出会いは「かの人や月」。
大分遅い出会いです。

というのも、この方は大分前から活躍していらっしゃる方で既刊の単行本を集めるとなると・・相当な量です(文庫化している位ですし)。

しかし、昔から活躍している作家さんにも関わらず、描かれる登場人物達は現代的であり・・とても魅力的。
常に独特の読後感があって、更にその中でもこの潔く柔くシリーズは私のツボです。

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物語を展開する、二つの軸。

これが1巻に収録される2つのプロローグ的な話であります。

ACT1では、教師の梶間とその梶間を好きになってしまった由麻の話。
ACT2では、幼馴染のハルタとカンナ、高校で出会い友達になった真山と朝美の4人の話。

その中で、梶間編とハルタ編があって2巻以降もその流れで展開されていきます。

ACT1の梶間編は私的にはそんなに好きになれなかったのですが、ACT2のハルタ編が良いんです。


カンナとハルタ(春田)は幼なじみ同士。周りに恋人同士と誤解されるほど仲が良い二人は、同じ高校に入学する。入学式の日、カンナにちょっかいを出したマヤ(真山)という男の子とハルタは殴り合いのけんかになる。それを止めたのは、カンナと、そして、マヤの幼なじみの朝美だった。それ以来仲が深まった4人は、いつも一緒に行動するようになる。しかし、簡単に口には出せなかったが、4人とも胸の中にそれぞれの想いを抱えていた。そして、ある日、ハルタの身に信じられないほど不幸な出来事が起こり-

誰からも人気のあるハルタと、その幼馴染のモテる女の子カンナは幼馴染以上恋人未満の微妙な関係。
そんな二人は、同じ高校に入学し同じクラスになった。
そして入学式の日、ひょんな事から真山という男の子と、朝美という女の子と出会い4人は行動を共にするようになる。

最近のハルタは、カンナの知らない所で知らない事をしているようで・・幼かった頃のハルタを思い出しては、少し切なくなるカンナ。

4人で行った花火大会。
ふいにハルタと朝美とはぐれてしまったカンナと真山。

その時真山はこう言うのだった。

「バカだな。カンナは自分を知らないんだ」

少しずつ変わり始める4人の関係。

ハルタとの「猫のキス」。朝美の本当に好きな人。真山と二人で行った花火大会。


・・・そんな中、ハルタの身に突然の不幸が襲って-

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全部言ってしまうとネタバレしてしまうのだけど、上手く伝えられなくてもどかしいです。

とにかく読んで欲しいです。
1巻だけでも良いから、読んで欲しい。

初めてこの「潔く柔く」を読んだのが漫画喫茶だったのですが(笑)、この余韻をもう一度味わいたくて古本で集めてしまいました。

只今4巻まで出ているので、ぜひ気になる方は読んでみて下さい。