札幌で暮らす小学六年生の瀬川大介には、自らの鬱屈を晴らすささやかな楽しみがあった。 それは隣家に住む、指が二本ない謎の老人佐藤北海が見守る貧弱な樹がつける花芽を削 り取ること。開花を待つ北海の喜びを奪うことで、不満を溜めた老人が“暴発"するこ…
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