ロックスターを目指し10年前に上京した。13年前の事件、親父との反目……故郷の土は踏まないはずだった。だが今は、故郷に帰るため岡山駅で新幹線を降りたところだ。これから瀬戸内海を渡る。同じ境遇の幼なじみは今も故郷に残り、昔と同じ場所で生活しているはずだ。上京後のことを聞かれるだろう。気まずい。強がるしかないのだ。自分が帰ったって何の波紋も起きるはずはない……。
山下貴光さんの本です。
前回読んだ山下さんの本が凄く微妙だったのですが、いやたまたま!と思い懲りずに別の本を借りてみました。
これはそれなりに楽しめたかな。
個人的には、夢破れたロックスターが事故で亡くなった弟君のテープメッセージと共に近所を散歩し、弟の死に初めて向き合う事ができた・・・という話だけで一冊読みたかったなあと。
幼馴染を含めて3人の章で分かれているのですが、母親を3人共殺されていてその真犯人と新たな事件の犯人と言う形で追い詰めていくのですが、いささか唐突感がありましたね。
こんな理由で殺されるなんていたたまれない・・・という感じでもありましたし。。
香川やうどんの描写が多いなと思っていたら、山下さんが香川出身なのですね。
ロックスターの親父さんが営むうどん店のうどんがめちゃくちゃ美味しそうでまた香川にうどんを食べに行きたくなりました。
(3.5点)