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西の善き魔女{1] 旅立ちの巻

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偏屈な天文学者ディー博士から母の形見の首飾りを渡されたとき、フィリエルの世界は一変した。退屈で平和な日々は去り、謀略のただ中に放り込まれたのだ…。97~00年刊ノベルズをハードカヴァー版全集としてリニューアル。


荻原規子さんの本です。
 
荻原さんの「RDG(レッドデータガール)」が巷で話題になっているかと思うのですが、図書館に丁度1巻だけが借りられていて未だ未読。
それならばと荻原さんの入門編として、別の本を読んでみようではないかと思い手に取ってみました。
 
一瞬慄くほどの分厚さ。
しかも全4巻。
分厚いので読むのに時間がかかりましたが・・・結論としては、非常に面白く読ませていただきました!!


舞台は中世ヨーロッパを思わせるとある国。
女王誕生祭には街の皆がお城に招待され、めかしこんで舞踏会へ出かけます。
 
亡くなった母の事は何も知らず、天文学者として塔にこもったまま外に出てくることはない偏屈な父親から生まれたフィリエル。
ご近所のホーリーのおかみさん夫婦と共に暮らしながら、初めての舞踏会に期待に胸を膨らませています。
 
そんな中、幼馴染で無愛想な男の子、ルーンが持ってきたものは、首飾り。
誕生日も忘れている父親からの、時期外れなプレゼントに戸惑いながら舞踏会へ首飾りをつけていくと、城の王子・王女達に盗賊扱いをされてしまう。
 
その首飾りは、王家至宝の女王試金石だと言うのだ。
何故田舎の外れにある塔の傍に住んでいるフィリエルがその首飾りを持っているのか?
意外な事実が明かされて――


私、外国を舞台にした話は凄く苦手なのですけども・・・こういうファンタスティックな話は好きみたいです。
 
というより、荻原さんの文章がとにかく読みやすい。
一行目からぐいぐい引っ張られてしまうし、登場人物の愛らしさといったら!
 
主要人物の男女が、とにかく良いんですよね。
脇役のマリエやホーリーのおかみさんも凄く好き!!
主人公のフィリエルの、逆境に負けない前向きなところが凄く好ましく、女王候補のアデイルのしたたかさは痛快!
 
特に気になるのは、全く男としてルーンを見ていないフィリエルと、憎からず思っているだろうルーンの淡い関係。
口では喧嘩ばかりなのに、いざという時にはお互いがピンチの時に駆けつけてくれるような、あの信頼感が凄く良かったです。
 
私、こういう話大好きなんだなあ。
全4巻らしいですが、とにかく分厚いので読み終わるのはなかなか大変そう。
次は2巻を借りてみましょう。
 
そして、RDGもきっと面白いに違いない!と思うのでした。
読まれた方がいたら、感想聞かせてほしいです。