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東京オアシス

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深夜の国道で喪服の女トウコは、走るトラックに向かって駆け出していった。その様子に気付いたナガノは、トウコを助ける。ところ変わって、小さな映画館。眠ってしまったトウコが目覚めると、そこには唐突にトウコたちの前から消えた懐かしい知り合いのキクチが立っていた――


監督:松本佳奈/中村佳代
音楽:大貫妙子


ヤフーのユーザーレビューが、一時1点台になっていた問題の作品。
期待しないようにしていたのですが、どうもこのシリーズ、癖になってついつい劇場に足を運んでしまうのですよね。
 
加瀬亮は大好きだし、最近疲れてるから癒されたいし。
で、前売り券をヤフオクで落札して、本日観に行ってきた訳です。
 
・・・・・・ユーザーレビューに納得。
83分という短い映画です。
なのに、ダラダラと無駄に長く感じられる内容でした。
 
別にこのシリーズに、何を伝えたかったのか、を求めてはいないのです。
結局のところ、劇的な何かが起こる訳ではなかったし。
それでも何かしら心に残る風景や食べ物、シーンがあったのですよね、今までは。
 
しかし今回は良いところがほとんど見当たらなかったのです。
 
冒頭の車から流れる風景を写し取るシーンにしても、とにかく画面が車や電車などの動きに合わせて一緒に動いているせいか、その状態がダラダラと何十分も続いて船酔いしているような気持ち悪さに襲われました。
ただ、気持ち悪くなったからこそ、眠くならなかったのかも……とも思います。
 
後ろに座っていた中年のおじさんとおばさんが、あまりにも退屈なのか何度もあくびをかみ殺しているのが聞こえるし、暇を持て余しているのか、何度も足を組み替えてとにかく私の座っている椅子にぶつかって気が散る気が散る。
自分は眠くはならなかったのですが……長い!という印象をただただ、受けました。
 
加瀬亮小林聡美さんのシーンは、何処か不自然な会話のやりとりが目につき、レギュラー陣の使い方も何だかとても勿体ない感じだったな……。
 
黒木華さん、初めて見た気がしますが、オーラがないですね。
悪い意味で普通過ぎて、あまり印象が残らない。
でも、これくらいが可愛いとは思います。演技はとても自然でしたし良かったですが。
 
何が良かったか、というと。
台詞らしい台詞もないのに、やはり印象に残ったもたいさん。
あと、原田知世の可愛さ!
これは神の領域ですわ。本当にこんな素敵な可愛らしい大人になりたい!と思わせる原田さん。
台詞の一つ一つが、このシーンだけはすとん、と心に響きました。
 
何処か自分の持ち味を出し切れず、投げやりな印象を受けた他のレギュラー陣の演技と比べると、原田さんは一つ一つの台詞にしっかりと気持ちを込めて話しているように思いました。
 
あとは、大貫妙子さんのエンディング曲は良かったですね。
無機質な東京の大都会の光景と対象的にほんわかとした気分に。
 
ただ、劇中のBGMはやけに音がでかいのとタイミングが悪いというか、違和感がありました。
 
うーん、実力派の俳優陣をこれだけ使っているのに、とにかく残念で勿体ないと思う映画でした。
タイトルも凄く良いのになあ。
東京の良さ、魅力が全く伝わってこなかったです。