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69 ―sixty nine―

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1969年、長崎県佐世保市。高校生のケン(妻夫木聡)とアダマ(安藤政信)は映画と演劇とロックの大イベント、“フェスティバル”を企画。だが、ケンの野望はどんどん膨れ上がり、ついには学校をバリケード封鎖することに……。




出演:妻夫木聡/安藤政信/金井勇太/太田莉奈/柴田恭平/井川遥/水川あさみ/加瀬亮/柄本祐
   /岸辺一徳/村上淳 他
監督:李相日
脚本:宮藤官九郎
原作:村上龍
制作:2004年




安藤政信が実は中学生の頃からずっと好きです。
安藤君目当てで観に行った映画は数知れず、その中の一つがこの作品でした。

妻夫木君も好きなので、安藤君と共演ということで我先に!と飛び付いた作品。

しかし、観終わった後、「うーん、悪くないけど・・・普通?」という感想を抱き、それから見ることもなく2010年になりました。

すると、先日深夜の映画枠で放送していたではないですか!
懐かしいという思いで録画し、久しぶりに観てみることにしました。




クドカン脚本だったのか・・・と、今更ながらに気付きました。
当時は脚本や村上龍の原作だという知識もほとんどなく、ミーハーな心のみで観たものです。

私、クドカンの脚本は嫌いじゃないんだけど、下ネタが多いからちょっと苦手なんです。
笑いが散りばめられているんだけど、下に偏り過ぎな感じが。

でもまあ、この映画は1969年の男子高校生達の青春の一ページでもあるわけだし、その頃の男の子なんて、ほとんどがエロいこと考えてて、何か大きな事をやってみたい!というような若さゆえの衝動みたいのを持ってるものだと思うのです。

そう考えれば、この演出も何処かしっくりくるし、面白い。

当時からもう何年もたっていますが、今でも第一線で活躍している俳優さんたちが沢山出ていることが、一番嬉しかったです。

そうそう、何気に加瀬亮も出てるんですよね!
しかも、物凄くかっこ悪い役で(笑)

安藤君が、その顔でそんな事言っちゃうの!?というくらい下品な言葉を連発したり、ドキツイ訛りを披露していたりとミスマッチさがまた面白いです。

そして、何処までも不運な金井勇太が演じる役は、観終わった後一番印象に残っていました。
金井勇太は、映画の脇役で出ていたりするけど、不思議と存在感があるんですよね。
この映画の影の功労者だと個人的に思いました。

また、この映画がスクリーンデビューになったモデルの太田莉奈さん。
松田龍平の奥さんでもある彼女、初めてにしては演技がとても自然で「マドンナ」を見事に演じています。
細長い手足!!ワンピースが似合う!やぼったい制服すらも着こなしてる!!
とても可愛らしいので、注目です!

何より一番魅力的なのが、主役の妻夫木君。
最近の作品はイケメンがやるそれなりに全うな役が多いんだけど、この映画の弾けっぷりは今ではなかなか見る事は出来ないのではないかな?

クワイエットルームにようこそ」で見せた変態な役も、かなり良い味を出してました。思えば、クドカン繋がりはこの映画にあったのですねえ。




久しぶりに観たら、当時とは別の意味で楽しめました。
ただ、本当に・・・

オバカな映画という印象は拭えませんが(笑)、青春時代を懐かしく思って観る事が出来るだろう元男子高校生や、1969年当時に学生だった人には懐かしくてほろ苦い気分を味わえるのではないでしょうか?

青春、サイコー!