駅からキャンパスまでの通学途上にあるミステリの始祖に関係した名前の喫茶店で、毎週土曜二時から例会-謎かけ風のポスターに導かれて浪速大学ミステリ研究会の一員となった吉野桜子。三者三様の個性を誇る先輩たちとの出会い、新刊の品定めや読書会をする例会、合宿、関ミス連、遺言捜し…多事多端なキャンパスライフを謳歌する桜子が語り手を務める、文庫オリジナル作品集。
光原百合さんの本です。
最近ミステリ作品を好んで読むようになったとは言え、私はまだ初心者の中の初心者だなあと思いました。
光原さんといえば、十八の夏などのミステリもの、銀の犬などのファンタジー的要素をもったものなど、多岐に渡った作品を書いていらっしゃる作家さんです。
これはかなり初期の作品かと思われますが、あまり期待しないで読んだにも関わらずなかなか良かったです。
大学のミステリ研究会に所属する桜子と三者三様の特徴的な先輩たちとのコミカルなかけあいと、「密室」「トリック」「遺言」・・などミステリファンにはたまらない要素が短編の中で存分に描かれていて、なかなか興味深く読みました。
でも、まだまだミステリ初心者の私には一度読んだだけですぐにトリックや真相を見破ることは出来ません。
それは、ミステリ研究会の先輩方には到底及びません。
それは、ミステリ研究会の先輩方には到底及びません。
ミステリとはいえ、死んだのは桜子の祖父だけで(これは病死なので)、殺人や自殺などで人が死ぬことはないので、そう言った意味でも安心して楽しめるミステリ小説?でした。
「銀の犬」ももう一回読みたいんだよなあ。文庫出たので買おうか迷って買っていなかったりするのですが、やっぱり光原さんの文章や物語は好きですね。