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ガールズ・ブルーII

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高校三年になった理穂、美咲、如月。高校生活最後の夏、心を決めきれずにいる理穂たちをよそに、周囲は着々と進路を定めていく。恋や進路やそれぞれの事情、目の前にある問いかけへの、自分だけの答えはどこにあるのだろう―大人気女子高生グラフィティ・シリーズ第二弾。

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あさのあつこさんのガールズ・ブルーの第二弾。

考えてみれば、私が初めてあさのさんの本を読んだのがこのガールズ・ブルーでした。
一時児童書にはまっていたときがあって、ブルーの装丁に惹かれて読んだのが始まり。

初めて読んだから、その時は単純に読みやすいなって思えたのですが。

その後、バッテリーNO.6MANZAIと面白いシリーズに出会ってしまって、そのどれもが少年が主人公だったせいか、あさのさんの描く少年にとても好印象を持ったのです。

あさのさんと言えば、3人称か男の子が語る1人称というイメージが強いのですが、時々書く女の子の1人称にとても違和感を覚えるのは何でしょうか。

以前読んだありふれた風景画もそうでしたし、久々に読んだこのシリーズも、そんな違和感がぬぐいきれない感じでした。


私は、女子高生というか、高校生が苦手、というよりはっきり言って嫌いです。
多分、田舎の高校生のマナーの悪さが全ての印象を悪くしているだけであって、絶対に普通の子だっているのは分かっているのに、嫌悪感がぬぐえない。

そう言った意味では、世間の厳しさの何も知らず、進路も決められないのにあっけらかんとしてて、毎日をお気楽に生きているようなイメージの女子高生像と、とても一致していたと思います。

またその意味では、とてもリアルな小説なのではないかと。

前作を読んだのが3年以上も前だったので、登場人物達の記憶がなかったせいもあるかもしれませんが、結局高校3年の夏になっても進路を決められないでダラダラ過ごしているなんて、世間に甘えてるんだよ!
と厳しい目で見てしまった、当時リアルに家庭問題を抱えていた私でした。

あさのさんは、やっぱり少年を描くのが秀逸だと再確認した本でした。