No-music.No-life

ヤフーblogから移行しました。

ZOO(ズー)/カザリとヨーコ

友人から借りたきり(しかも夏!)未だ見ていなかったDVDを、ようやく今日少しずつ見ることにしました。

---

2004年
原作:乙一

「カザリとヨーコ」「SEVEN ROOMS」「SO-far そ・ふぁー」「陽だまりの詩」(アニメーション)「ZOO」

のそれぞれ別の監督が手がけた短編集。

今日は『カザリとヨーコ』です。

---

ママがわたしを殺すとしたら、どんな方法で殺すのだろう?

一卵性の双子、カザリとヨーコ。

しかし、母はカザリだけを可愛がり、ヨーコには部屋も食べ物も与えてくれず、虐待を繰り返す毎日。
そんな境遇から抜け出そうとしている中、ある出来事がきっかけで事態は思わぬ方向に・・・

---


監督:金田 龍

---

一人二役を演じているとは思えない程、小林涼子さん(新人)が正反対の双子を見事に演じています。

人気者で明るくて強い・・そんなカザリを溺愛する母。
逆に、暗くて弱い・・そんなヨーコを虫けらのように扱う母。

劇中に、「ママは私のことを自分が産んだ子供なんだから、生かすも殺すも自由だと言っていた・・」みたいな台詞があって、これを実際映像で見てしまうとかなり恐ろしくなりました。


ヨーコが、たまたま街に貼ってある「犬を探している」というポスターを見つける。
偶然見つけたその犬を届けたことをきっかけに、親しくなった飼い主に「人は変われるものよ」と言われ、優しくされて、ヨーコに心の拠り所が出来たんだと安心していたのも束の間のこと。

一方、母の部屋に勝手に入り、パソコンを駄目にしてしまったカザリをたまたま見てしまったヨーコ。
カザリはヨーコのせいにする事を思いつく。

ママに殺される!

ヨーコは、危険を感じ急いで向かったあの人の家には「忌中」の文字。
あの人は亡くなってしまった・・・

「人は変われる・・・」

その言葉を思い浮かべ・・ヨーコはある提案を思いつく。

「今日一日だけ、私がカザリに、カザリがヨーコになるの」

ヨーコは言葉巧みに誘う。

「ママはもう知ってるよ、カザリがやったってこと。私が変わりにしかられてあげる。」

殴られたくないと、渋々承諾するカザリ。

そして・・・事態は思わぬ結末へ・・。

---

お互いの服を交換し、髪を整えただけで完全にカザリになりきってしまうヨーコのしたたかさ。

そんなヨーコ(カザリになりきっている)に、母は全く気づいていない様子。

痣だらけのヨーコが、カザリになったら普通ばれるのでは?とか
(結末を見て)DNA鑑定したら絶対ばれるだろう?とか

気になる点はいくつかあったものの、かなり恐かったです。

中盤くらいで、何となく予測は出来たのですが・・
予測した結末なのに、背筋がぞくっとなりましたね。
めちゃめちゃ恐いんじゃなくて、何か後からじわじわとくるタイプというか。。

でも、虐待シーンとかって・・見ていても辛いですね。

原作の方も読んでみたいです。