No-music.No-life

ヤフーblogから移行しました。

薄幸女の厄日な一日。

①厄日の始まり

ああ、クソ!被ったか。

あの、歩き煙草サラリーマンオヤジとタイミング悪く駅へ向かう時間が被った。
せめてあの路地から出てくるのが、あと1分遅ければ。

オヤジより私が前に行ければ何の問題もなかった。

オヤジの風下に入ると、くるんだよ。煙草の臭いが。
オヤジはのうのうと歩き煙草をしているんだろうけど、大嫌いな煙草の臭いは後ろにいるあたしの所にもろにくるんだよ。

毎日の日課で、そしてオヤジは排水溝に煙草の吸殻を投げ捨てた。




②うるさいんだよ、若者よ。

ホームで、地元の電車を待っている。

連休明けのだらけた雰囲気。
若干お疲れ気味の社会人の人混みの中で、一種異様なテンションを保っているのは高校生。

朝から何でそんなに元気なんだ。

うるさい、黙れ。

無言の一瞥を投げつける。


乗り換えの電車で、いつもはいない3人組の社会人数年目くらいの若者と1年目の若造が乗り込んできた。

終わった――

私は悟る。
途中の駅からうるさくなることは分かっているが、この駅から既にうるさい人間がいるとなると、もう今日は眠れないだろう。

昨日は遠出をしたから疲れている。眠りたかったのだが、当然の如く静かな車内に若造達の声は響き渡る。
しかも、声がでかい。

社会人数年目の若者は、1年目の若造に尤もらしく何かを語り続けていた。

うるさい。眠れない。いい加減にしてくれ。




③止まる

乗り換えてから、20分後。
某駅の手前。

いつもはない車内放送が前触れもなく始まった。


横須賀線内の車輌点検の影響で、この電車はしばらく停車いたします。お急ぎの方は、●番線の宇都宮線にお乗換え下さい」

8時少し前だった。
ちょっと止まるだけなら間に合うかも、と期待した気持ちはすぐにしぼむ。

「しばらくの間、停車いたします」

というアナウンスは、無情にも乗客の3分の2以上を宇都宮線へと促す。

勿論、その乗客たちが一気に乗り込んだため、宇都宮線は乗車率120%になっていた。
大宮までほぼ誰も降りない中、人だけはどんどん車内に押し込まれていく。




④第二の悲劇

宇都宮線はこのままでいくと遅れるのではないか。
いつもなら降りないのだが、大宮で乗り換える決意を固めた私は、大宮駅を下車する。

京浜東北線のホーム。

やけに多い人の波。
まさか。

横須賀線内の車輌点検の影響で、大宮~蒲田間を通常の●割程度で運転しております」

蒲田~鶴見だがそのへんが、運転見合わせとなっているらしい。

大宮に停車している電車に乗り込むも、しばらく停車しますの一点張り。
お急ぎの方は、宇都宮線または高崎線にお乗換え下さいのアナウンス。

私は仕方なく再び宇都宮線に乗り込む決意をする。




⑤わざとか?

その前に、明らかに会社の始業時間に間に合わないと悟った私は、会社に電話をかけることにした。

1コール目。

「おはようございます。●●(部署)のすきま風ですが、●●さんはいらっしゃってますか?」

「おはようございます。今変わりますんで、少々お待ち下さい」

保留・・・

プープープーッ・・・

切れた!


保留、間違えたんですよね。仕方ない。


2コール目。

同じ人が出た。

「あ、すいません。さっき切れちゃいましたね。ちょっとお待ち下さい」

保留音・・・

プープープーッ・・・

き、切れた!

っていうか、切られた?!わざとですか?!わざとなんですか?
一種の嫌がらせですか?

3コール目。

同じ人が出た。

「すいません、何度も。今変わりますね」

そして・・・

先輩に代わった!
電車の遅延を伝え、宇都宮線のホームへ。




⑥三度目の悲劇


とりあえず、赤羽まで辿り着く。
結局いつものコースで会社まで行こうとしたのだが・・・

さっきまで動いていなかったはずの東京方面、ガンガン電車きてるじゃねえか。

むしろ大宮方面の電車が「各駅に停車している状態ですので、発車見込みのメドはたっていません」の一点張り。

赤羽でしばし停車。


いつもならば行きの電車は座って寝ているはずだったのに、途中駅で乗り換えさせられたせいで、この時点で2時間以上ほぼ立ちっぱなし状態が続いていた。

しかも、借りていた本を返却するために持っていた単行本2冊と読んでいた単行本1冊。更にお土産など諸々を持っていたので、相当荷物は重い。

何の嫌がらせなのか。




⑦ほぼ、3時間


結局会社に到着したのは、10時少し前。
ほぼ3時間かけての通勤となったのであった。

ついていないと思うと、その後も全て悪い事尽くしでやりきれない。


そして今日の悪い事の締めは・・・

今日は、色々あって一方的に嫌われた友人の誕生日なのである。

私は怖くて、あの一件以来メールも電話もしていないのだ。
何で怖いのか?
もしかしたら、拒否されているのではないか?そう思ったからだ。

送ったメールは返ってくるかもしれない。
電話は拒否されているのかもしれない。

それでも、誕生日のメールは送ろうとずっと決めていた。

それが、どんな結果になろうとも。

怖いけれど、これからメールを作って送るつもりだ。

このメールが届かなかったら、厄日の締めくくりとしては最高のエンディングになるのだろう。


嗚呼、やりきれない。